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【体験授業】『写真作家によるスライド&トーク』写真家 公文健太郎先生

(08 月 21 日更新)

8/19(日)の体験授業は、「写真作家によるスライド&トーク」を開催しました。

今回は、本校講師 写真家 公文健太郎先生をお招きしました。

ーどんな人を〝写真家〟だと思う?

まず、公文先生が受講生に問いかけたのは、インスタグラマーやアマチュアカメラマンも存在する中で、そもそも写真家ってどんな人だろう?

受講生からは〝写真を撮っている人〟〝写真でお金をもらっている人〟〝個展を開いている人〟などの意見が出ました。

1年間の中で、約300日は撮影の為に、遠征している公文先生が考える〝写真家〟とは

 

『職業 写真家 として、写真で死ぬまで生きていける人になりたい』

 

そう答えて下さった公文先生の写真との出会いは学生時代

当時、留学生のネパール人の友人の実家へ1週間程滞在した際に立ち寄った森で、『この景色を撮りたい』と強く思い、シャッターを切った事がきっかけで、そこからは、大学の休みを利用して、ネパールのちいさな村へ足繁く通い、写真を撮り続けていたそう。

被写体は、文化や言葉を教えてくれるネパール・チャウコット村のこどもたち。

その写真は、写真絵本『だいすきなもの』として編集され、出版されている。

 

ー写真が好きなだけじゃ、〝職業 写真家〟にはなれない

師匠となる写真家の元で、仕事のノウハウや暗室の使い方などを学んだ公文先生。

国内外での作品制作をしながら、日本で広告や雑誌のお仕事をされています。

ホテルや結婚式場などの告知用ビジュアルなどのお仕事をする中では、ディレクションをする事も多く、クライアントのオーダーを元に、撮影イメージを膨らませていきます。

小道具などのセレクトや、オーダーに沿ったイメージを作る為のセット作りやライティングも重要。中にはブルドーザーを使うような大掛かりなものもあったそう。

職業 写真家として生きていくには、作品制作だけでなく、仕事としてクライアントの要望に答えていく事も大事。

 

ー『キレイだなぁ』と直感で撮影する事が多いです。

365日の内、300日は遠征して撮影に行っている公文先生ですが、車中から見える『キレイだなぁ』と思ったところで、車を停めて撮影する事が多い。

気になった人には、話しかけて写真を撮らせてもらう。

初めて降り立った土地では、被写体のヒントに道の駅に立ち寄る事も。

写真集『耕す人』の撮影期間中には、広告のお仕事の関係者が『実家が農家をやっててね』と紹介してもらえる事もあり、撮影地に関する情報などは、メディアなどの誰かの言葉に頼るより、そのような人とのつながりが多く、連載の作品も、『あの時の、あの人にお願いしよう。』と良きご縁はずっと続いている。

通常、田植えの作業は機械で行われるが、機械でも完璧には植えられずに空白ができてしまったり、倒れてしまう苗もある。そんな時に、隙間を埋める為に行っているのは『補植』という作業。

この作業を行っているのは、アジアを見渡しても、日本くらいで、黄金の稲穂が輝く素晴らしい風景が撮影できるのは、日本人によって作り上げられたもので、その作り上げる精神は、日本人らしい行動で、とてもキレイだと公文先生はおっしゃっていました。

 

 

 

ー好きな人を作っておくといいよ。

サントリーのウーロン茶、伊右衛門、無印良品などの広告でも知られる写真家 上田義彦さんを尊敬している先生がこの作品は夢が叶った!というお仕事が、生鮮食品をはじめる『無印良品』の広告のお仕事。無印良品の広告は、写真家 上田義彦さんとデザイナーの原 研哉さんとのタッグで制作されます。デザイナーの原 研哉さんが、公文先生の写真集『耕す人』を見てオファーを下さったそう。

それがきっかけ日本最大級の店舗面積『無印良品イオンモール境北花田店』の広告も担当し、公文先生の撮影された写真が使用された広告が、店舗を飾りました。

 

ー農業は変わっていく。

「この写真変なところない?」

スライドに映し出されたのは、農業で写真集を作ろう!と思い立って撮影した初めての写真

「元々は農家の方の住まいで、農業が立ち行かなくってしまい、建物だけがそこに残り、その家屋に覆い被さるように生きている山藤なの。」

 

写真1枚から、変わりゆく農家の暮らしや、環境問題がまざまざと見えてくる公文先生の作品。

「干し柿を年1回作る事で生計を立てていた集落に襲ってきた異常気象による年中続く霧。これじゃあ干し柿作れなくなっちゃうよね。」

「この写真は、耕作放置地って言って、農家を辞めちゃって雑草が生い茂ってる。一方、この緩やかな道の反対側は、農家を続けてる土地。」

 

 

講座終了後には、受講生の質問にも気軽に答えてくださった公文先生。

公文健太郎先生ありがとうございました。