「道に迷った」イム ギュテ 写真展

イムさんがフォトフィールドワークに入学しようと思ったきっかけは?

実は、正直に申し上げますと、日本に留学に来たものの、あまり目的が見つけられず本当に軽い気持ちで入学しました。 韓国では家族のススメもあって、IT関係を学んだのですが、つまらなかったです。「日本に来て一人暮らしをしながら自由にやりたい!」というのが本音でした。 でも昔から『絵』が好きでした。描くことは苦手でしたけど・・・・ そんな想いの中、写真を勉強しようと決めました。ですが写真に興味はあったけど、経験なんて全然なくて。写真学校の先生からは「初めての人でも大丈夫だよ」と言われたので入学しました。
日本写真芸術専門学校は卒業してから有名な学校って知りました(笑)

2年次にプリンティングワークゼミでしたよね。

1年生の時に林隆信先生に教えて頂いて、とても印象が良かったです。なので「プリンティングワークゼミ」を選んだというよりも、「林隆信先生のゼミ」を選んだと言う方が強いかも。自分の目指したい方向性が一緒だと感じました。
ゼミの人数も10人で、とっても仲が良く今でもたまに集まりますよ。 バイトしながら作品創っている人もいれば、就職してバリバリ働いている人もいます。僕は一回韓国に帰ってこの展示のために再来日しました。

この作品はいつごろから?

学生時代の2年になってから。1年間くらい撮影しました。テーマとか方向性等を考えないで撮影し、撮ってから考えましたね。なんだか僕の作品は寂しい印象が強いと思いますけど。 もう、全然知らない場所に行って全然目的も持たずに撮る。そんなスタイルが好きだし、何より歩く事が好きです。一日何もしなくても良い日を決めて、本当に自由に気ままに撮影。
すごく楽しいです。

留学生という立場は?

昔、お寺の撮影もしましたが、先生からは『難しくない?!』と言われ今の様なスタイルで撮りました。 留学生の立場ってメリット・デメリットがあるのですが、日本人で見慣れているものがスッと目に入ります。例えば、日本では花束を下に向けて持つ場合が見られますが、韓国では絶対にありません。
デメリットは外国人という事がばれると身構えちゃうと思うのです。僕も観光写真にしたくないですから。なので一切声をかけません。かけるとばれちゃう場合がありますからね。

卒業してから思うこと。

いやぁ、2年間本当に大満足でした。それほど忙しくもなく、楽しい事ばかりで、暗室もたくさん使って制作出来ましたし、日本人の友達もたくさん出来ました。

これからの活動について。

一番難しいですね。僕が逆に聞きたいです。『どうしましょうか?』って(笑) でもこの展示が終わって韓国に帰っても写真に関わる仕事はしないと思います。 写真以外の仕事をしながら・・・だけど作品は創ります。定期的に展示していきたいですね。日本はうらやましいです。こういうメーカー系のギャラリーもたくさんあり、充実していますよね。 今後は釜山のスナップやソウルのスナップ等も撮影したいですね。

みなさんに伝えたいこと

一番は『写真を楽しんで撮ってほしい!』という事ですね。僕は『誰かに見せる。』だけじゃなく、自分が楽しんで撮れるかどうか?!が重要だと思うのですよね。そうすると作品に自分の"色"が入ってくると思います。是非自分の色を入れて下さい。僕も写真を見て下さった人がイムくんの色が入っているね。って言われるようにこれからも頑張ります!

2011年4月5日(火) ~ 2011年4月11日(月) 新宿ニコンサロン juna21 大阪NikonSalon コニカミノルタプラザ

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