「MOMENT in TOKYO」陳 朴

日本写真芸術専門学校に入学しようと思ったきっかけを教えて下さい?

日本には有名なカメラメーカーがたくさんありますよね。中国でも有名です。なので、日本に行って、写真の勉強がしたいと思いました。日本写真芸術専門学校を選んだのは、何と言っても『セバスチャン・サルガド』先生が名誉顧問だったから。セバスチャン・サルガド先生はマグナム・フォトの会員になっていた時期もあり、マグナム・フォト(※1)は私が好きな集団です。サルガド先生の特別講義『明日への対話』やワークショップにも参加しましたが、とても素晴らしいものでした。。

【※1 マグナム・フォトとは?】 1947年、ロバート・キャパ(ハンガリー人)の発案で、アンリ・カルティエ= ブレッソン(フランス人)、ジョージ・ロジャー(イギリス人)、デビッド・ シーモア("シム")(ポーランド人)らが創設した、会員が出資して運営する写真家の集団。
http://www.magnumphotos.co.jp/

現在まだ学生ですが、陳さんにとって学校とは?

私は留学生ですが、日本人とか外国人とかはあまり関係が無いですし、影響もありません。写真の作品に関しては、一人ひとりセンスや考え方が違いますから。私の撮影スタイルはいつも一緒です。今回の作品も見て頂けたらわかります様に、固いイメージで、線の対比や影はとても強いです。本当はもっと強くしたいのですが...。今回の作品展のテーマではこのスタイルにしましたが、2014年の今年はまた別のスタイルでチャレンジしようかと思っています。学校のクラスには様々な人がいます。学生ですが、年齢がすごく上で、でもテーマを決めて同じ被写体を追いかけている方も一緒に勉強していて尊敬しています。タイの留学生は色の出し方がスゴく濃くて、あんまり日本人受けはしないと思いますが、良いと思います。先生方も熱心にお話してくれて、この写真展も石田先生に見てもらいました。

作品について教えて下さい。

この作品は、2012年10月から撮り始めました。日本に来た時は風景写真家になりたい!と考えていました。このカメラは、東京の街並をふらふら歩きながら、『瞬間』を捉えた写真です。写真の中に『静』と『動』。そして『線』を意識するように心がけました。『街』は国によって違います。

- 電車内の作品を見ながら - 東京の電車内は本当に寂しそうです。みんな一生懸命仕事をして、グッタリして電車に乗っています。中国は違います。すごくうるさいです。みんなおしゃべりしています。電話も鳴るし、電話で話もします。東京の電車は静かですね・・・私には悲しい雰囲気に見えます。

コニカミノルタフォトプレミオ受賞の感想と作品展を開催して感じたことはありますか?

受賞の知らせを受けたときは、本当に嬉しかった。だけど、時間が経つにつれ、『もっと大きい個展がしたい』という気持ちが芽生えました。また、作品に対しても満足いかないです。まだまだ恥ずかしい気持ちがあります。もっともっと上を目指したいですね。

これからの活動と目標について教えて下さい。

今度は風景と人を撮りたいです。私は中国の貧しい田舎の街から来ましたから。東京もとても面白いです。いつかはアフリカやニューヨーク、パリも撮りたい。です。でも...お金と相談しなければなりませんね。(笑)とにかく、色々な場所に行って、撮影したいです。
学校に入学する前は『カメラマン』になりたかったけど、今はあまり好きではありません。お金のための写真は嫌です。表現のための写真が撮りたいです。だけど、中国でも中々認められませんから、ビジネスも視野に入れています。作品撮りもします。

みなさん(特に留学生の方々)に一言お願いします。

うーん。これは難しいです。私も「まだまだ、これから」ですから。私も色々な経験をしました。中国の貧しい暮らしも、東京の暮らしも。みなさんも経験があるでしょうから、頑張って下さい。

陳 朴写真展
「MOMENT in TOKYO」
2014/4/15 (火) ~ 4/24 (木)
コニカミノルタプラザ ギャラリーB

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