「タイトル: 豆のスープ/カンボジア3.0」末永旭 写真展

写真を学ぼうと思っても、将来の生活のことが不安でなかなか踏み出せない人も少なくないはず。

 

「写真を仕事にしたいけど、食べていけるか分からない」

「作品作りがしたいけど、お金も稼がなきゃいけないし…」

 

今回インタビューしたのは、写真の仕事と作家活動を両立させながら業界で活躍するフォトグラファー・板山拓生さん。

 

2019/5/21から渋谷ヒカリエにて開催された板山さんの写真展「ARTISAN」にお邪魔し、お話を伺いました。

 

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「ARTISAN」

ART(芸術)+ISAN(遺産) 伝統工芸の今を「記録」し、未来へと繋ぐ写真展。

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会場には、伝統工芸士と工房の写真が印刷された大きなキャンバスが。

彼らが作った伝統工芸品を写した写真と、その実物も展示されています。

会場で私たちを迎えてくださった板山さん。

コマーシャルフォトグラファーとして活躍する傍ら、作家としての活動も行っています。

仕事で伝統工芸品を撮るうち、その魅力に惹かれていったとのこと。



一見、写真が絵のように見えますが、どのように撮影しているのですか。

 

「ライティング(光の当て方)をとても細かく設定しています。画像処理をする際も、絵を参考にしながら、”どのようにしたら絵のように見えるか”を意識しました。

キャンバスにプリントしたのも、絵のように見せるためです」

 

こだわりがあるのですね。

 

「はい、実は伝統工芸品を飾っている什器も手作りなんですよ。理想のものがなかなか無かったので、自分で作りました。やるからには徹底的にこだわりたくて!

 

だから、準備はものすごく大変でしたね…。コマーシャルフォトの仕事も、もちろんお客様が満足するクオリティを保って撮り続けていたし、そうした中で、展示の準備のために見積もりを取ったり、展示する工芸品をお借りしたり…めちゃくちゃ大変でした。

 

でも、自分の作品を見に来てもらえるのはやっぱり嬉しい。外国の方が興味を持って立ち寄ってくれることも多いです。

大きなプリントで見てもらえるのも展示ならではですよね」


板山さんは、日本写真芸術専門学校のII部(夜間部)広告・肖像写真科(現・コマーシャルフォトゼミ)を2006年に卒業。

 

どういった思いで日本写真芸術専門学校に入学したのですか。

 

「とにかく、”写真で食べていこう”と思っていました。入学後はさらにその決心が固まりましたね。腹をくくった感じです。

 

コマーシャルフォトを専攻したのも、写真で生計を立てるためです。中でも、商品などを撮る物撮りなら、おじいちゃんになっても続けられるかなって(笑)」

 

かなり先のことまで考えていたのですね(笑) 写真で食べていく不安は無かったのですか?

 

「父と兄もカメラマンなので、身近に写真で稼いでいる人を見ていたから、”自分にもできるはず”という自信がありました。実際、父には写真で食べさせてもらっていましたし」



「でも実は、日本写真芸術専門学校に入学するまでカメラは一度も触ったことが無かったんです。

 

入学後は、昼は父の撮影の手伝いをして、夜は学校に通っていました。

それから、学校の図書館もよく利用していましたね。写真集をたくさん見ながら、光の当たり方などを勉強しました。アーヴィング・ペンとリチャード・アヴェドンは、僕の中で二大巨頭です」

 

卒業後は、コマーシャルフォトグラファーとして活躍。

板山さんのHPのポートフォリオを見ると、有名ブランドの商品写真が並びます。

 

ポートフォリオの中には、作家として撮影した作品も。

 

100yen shop」という作品は、「モノの価値って何だろう?」と考えて作った作品だそう。

 

国内外の風景に巨大なスニーカーが佇む作品「HISTORY」では、キャッチーなビジュアルの裏に、ドキッとさせるようなメッセージが込められています。

 

元々、作家活動をしたいという思いはあったのですか。

 

「いえ、元々稼ぐために写真を始めたので。

 

でも”せっかく写真で表現ができるのに、仕事として撮るだけで良いのかな…”という思いも出てきて。そのうち、”何か残したい。そしてせっかく残すなら、社会のためになることをやりたい”と考えるようになり、仕事としてのコマーシャルフォトと両立しながら、作品づくりを始めました」


今後は、どういった作品を?

 

「ARTISANでは、都内の伝統工芸士さんや伝統工芸品を撮影させて頂きました。今後は全国の伝統工芸士さんを撮影させて頂きたいです。展示も全国、そして世界まで場所を広げていきたいと思っています。

 

今回の作品もそうですが、写真を撮影する時って、テーマの背景とか歴史とか、自分で色々調べるんです。撮影という理由がなければ行かなかったかもしれないような場所にも行きます。だから写真を撮るようになって、世界が広がった感じがしますね」

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