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卒展2026インタビュー 「結界の道」吉田さくら

2026/3/26

「人のつながり」を撮りたかった

Q. 今回の卒業制作はどのようなテーマで撮られたのですか?

神社にある鳥居を並べた写真作品です。最初は「人のつながり」をテーマに作品を考えていて、海や石ころ、風力発電機なども撮っていたんですが、先生から「言っていることとやっていることがバラバラ」と指摘されて。じゃあ人の願いが一番強く集まる場所はどこだろうと考えたとき、神社だと気づいたんです。神社なら、亡くなった方の魂も、今生きている人の思いも、全部つながっている感じがして。

Q. 当初は鳥居以外のものも撮っていたと聞きましたが?

最初は神社の中に隠れているお狐さんや、細かいものを撮っていました。でもゼミの先生・飯塚先生のご指導で、鳥居を並べた作品の方が締まりがあるんじゃないかということになって、今の形になりました。個人的にはお狐さんの写真の方が好きだったりもするんですが(笑)、確かにテーマとして分かりやすくなりましたね。

Q. この7社の神社を選んだ基準は何ですか?

好きな神社を選びました。ほとんどが茨城の神社です。一番のお気に入りは、展示の真ん中に配置した作品です。苔むした石の鳥居で、倒れかかった木を鳥居が支えているような構図になっていて。湧き水も出ているんですよ。あとで調べたら鹿島神宮の関連社で、かなり歴史のある場所でした。

子どものころから神社が好きだった

Q. 神社が好きになったのはいつ頃からですか?

中学に入る前からです。写真を始めるよりずっと前から、御朱印巡りをしていました。神社という空間自体がもともと好きなんです。写真を始めたのは中学3年の終わり頃なんですが、その二つが卒業制作でちょうどうまく結びついた感じです。

Q. 神社はどのように探しているのですか?

基本的には調べないで、ドライブしながら「あそこ良さそう」と思ったら降りてみる、という感じです(笑)。行ってから看板を見て、そこで初めて歴史を知ることが多いです。大きくて有名な神社より、誰も知らないような小さな名もない神社の方が好きで。田んぼの中にポツンとある神社とか、たまらないですね。

Q. 東京の神社はあまり行かないのですか?

そうですね、自然が薄い感じがして。やっぱり茨城の田舎の方が好きです。車で走っていないと見つけられないような場所に神社があるので、地元ならではの楽しさがあります。

Q. 鳥居のどんな部分に魅力を感じますか?

形のバリエーションが好きです。赤い朱塗りから、石造りのもの、木製のもの。横木が丸みを帯びているものや、反り返っているもの。素朴で古風な石の鳥居が特に好きですね。鳥居って、デザインとしてもすごくかっこいいじゃないですか。

Q. 鳥居以外に神社で撮るものはありますか?

建物の軒下に置かれている古い瓦とか、使い古されたお狐さんとか。普通に参拝しているだけでは目に入らないものです。自分だけが発見して撮ったという満足感があって、それもまた楽しいんです。

Q. 制作中に先生からもらった印象的な言葉はありますか?

「自分が思っていることと、自分がやりたい写真が一致していない。まとめるなら、ちゃんとまとめないといけない」という言葉です。自分の中では風力発電も人のつながりも結びついているつもりだったのに、第三者には全く別物に見えていた。その感覚のズレを痛感しました。写真に自分の意図を落とし込む難しさを学んだ制作でした。

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