NPI卒業生であり、第49回木村伊兵衛写真賞を受賞された写真家・長沢慎一郎さんをお招きし、特別ワークショップを開催しました。
学生たちは、長沢さんの作品に込められた探究心や誠実な姿勢に触れ、自らの創作を見つめ直す大きな学びを得る機会となりました。
聞き手には、NPI講師でありインディペンデント・キュレーターの菅沼比呂志先生をお迎えし、長沢さんの学生時代から現在に至るまでの歩みや、制作に対する考え方についてお話しいただきました。
アシスタント時代の経験や広告の現場での学び、そして作家として撮影に臨む際のリサーチや探究の姿勢など、どのお話もとても印象的でした。
撮影する前に被写体の背景を深く理解し、表面的な美しさだけでなく、その内側にある想いや文脈に寄り添うこと。その真摯な姿勢が作品に息づいていることを感じました。
また、小笠原での撮影エピソードや新作制作にまつわるお話も交えながら、「作品づくりの土台には、常に問いがある」という言葉が心に残りました。
作品を生み出す過程そのものが、世界と自分を見つめ直す行為であるということを、改めて教えてくださいました。
「技術も大切だが、撮影以前のリサーチと学びこそが重要」というアドバイスは、これから創作を続けていく学生たちにとって大きな気づきとなったようです。
長沢さん、菅沼先生、貴重なお話をありがとうございました。