写真家
中井 菜央
2006年3月Ⅱ部(夜間部)報道・写真芸術科(現・Ⅱ部(夜間部)写真科2年制フォトクリエイティブゼミ)
現在、写真展に向けて数年前から取材地に長期滞在し、撮影を継続しています。
学生時代を振り返り印象に強く残っていることは、自分の技術的に至らないところや、ひとりよがりなところを先生たちに指摘してもらったことはもちろん、それ以上に自分でも手応えを感じた写真に対して、前のめりになって評価してくれたことです。写真というものが表現媒体として共通言語足りえることを、そうして実感したことが、私のプロになろうという気持ちを後押ししてくれました。
また学生の特権は、時間がたくさんあること。その時間を使って、とにかく撮って撮って撮りまくること。自分にとって必要なスキルが自ずと見えてくると思います。私の場合、暗室の授業はとても良い経験になりました。一枚のネガから最終的な作品に仕上げる過程において、暗室でのプリント作業によって出来ることの大きさを知ったのが私には重要な経験となりました。
お金儲けという観点に立つならば他に効率の良い職業がいくらでもあります。ですから、写真を撮るための写真ではなくて、自分のうちにあるものを発見して表現するための写真にすることが最重要だと思います。自分が表現したいことを発見するように、様々な被写体とのダイレクトな出会いを大切にして、なによりも楽しんでください。経験が写真を呼び、写真がさらに経験を呼んでくれます。
学生時代を振り返り印象に強く残っていることは、自分の技術的に至らないところや、ひとりよがりなところを先生たちに指摘してもらったことはもちろん、それ以上に自分でも手応えを感じた写真に対して、前のめりになって評価してくれたことです。写真というものが表現媒体として共通言語足りえることを、そうして実感したことが、私のプロになろうという気持ちを後押ししてくれました。
また学生の特権は、時間がたくさんあること。その時間を使って、とにかく撮って撮って撮りまくること。自分にとって必要なスキルが自ずと見えてくると思います。私の場合、暗室の授業はとても良い経験になりました。一枚のネガから最終的な作品に仕上げる過程において、暗室でのプリント作業によって出来ることの大きさを知ったのが私には重要な経験となりました。
お金儲けという観点に立つならば他に効率の良い職業がいくらでもあります。ですから、写真を撮るための写真ではなくて、自分のうちにあるものを発見して表現するための写真にすることが最重要だと思います。自分が表現したいことを発見するように、様々な被写体とのダイレクトな出会いを大切にして、なによりも楽しんでください。経験が写真を呼び、写真がさらに経験を呼んでくれます。
プロフィール
1978年滋賀県生まれ。2006年日本写真芸術専門学校卒業後、出版社写真部勤務を経て現在フリーランス。2014年個展「未明」銀座・大阪ニコンサロン、2018年「繡」roonee 247 fine arts 東京・Classic Lab「柳の家」新潟・gallery Main 京都、2021年「破れる風景/landscape fragment」農と縄文の体験実習館「なじょもん」新潟ほか、全国各地で個展・グループ展を開催。2018年写真集 「繡」出版(赤々舎)。
写真集 「繡」
写真集 「繡」
2021年 写真展「破れる風景 /landscape fragment 」より